ウディ・アレン(1997年)~出羽俊明

【1997年】

ウディ・アレン監督映画「世界中がアイ・ラブ・ユー」

人は年齢、性別、季節を問わず恋をし続けるもの--ハートフル・コメディーの第1人者ウディ・アレンが、豪華キャストを率いてニューヨーク、パリ、ベネチアと世界をまたにかけた大恋愛合戦を仕掛けた。

登場人物の相関図は複雑極まりない。

ステフィ(ゴールディ・ホーン)はボブ(アラン・アルダ)と再婚。

前夫の恋多き男ジョー(アレン)はボブと親友で、失恋するたびに2人のもとへ転がり込んでぐちる。

弁護士の卵のホールデン(エドワード・ノートン)と婚約しているボブの連れ子スカイラー(ドリュー・バリモア)をはじめ、5人の子供たちはそれぞれに青春をおう歌しているといった具合だ。

支離滅裂になりがちなストーリー展開だが、これこそアレンの真骨頂。

混乱しそうになると、軽快なテンポの笑いで緩和させ、要所でダイナミックなミュージカル仕立てのシーンを織り込むといったメリハリの利いた演出で、スッキリと描き切っている。

ジョーが"プロポーズ大作戦"を展開する人妻のウォンにジュリア・ロバーツ、スカイラーが浮気!?する仮出所中のフェリーにティム・ロスと脇役も豪華で、そのすべてにしっかりとラブストーリーを描くぜいたくさもアレン作品ならでは。

温かな笑いで包んださまざまな愛の方程式は、どの角度から見ても堪能できる。

ゴールデングローブ賞の作品賞 (ミュージカル・コメディ部門)にノミネートされた。

★ゴールデングローブ賞
作品賞(ミュージカル・コメディ部門)ノミネート 
http://ゴールデングローブ賞歴代.com/comedy/


出羽俊明